診療・治療

Treatment

鼻・副鼻腔の病気

アレルギー性鼻炎

スギ、ヒノキ、カモガヤなどの季節性抗原やハウスダスト、カビなどの通年性抗原が原因になって起こるアレルギーで鼻水、くしゃみ、鼻づまりが起こります。同時に結膜炎が起こって目がかゆくなったりします。症状を抑える薬の内服、ステロイド剤のスプレーをします。原因になっている抗原(図-1)を調べて、抗原が鼻に入っても症状が出なくなるように体を抗原に徐々に慣らしてゆく方法(減感作療法)もあります。最近、スギとハウスダストに対して減感作療法の一つである舌下免疫療法が行えるようになりました。注射による減感作と違って痛みのないことが特徴です。

薬ではどうしても症状が治まらない時は鼻水を分泌させる神経を切断する手術があります(後鼻神経切断術)。

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  • 【図-1】

副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)

顔の骨の中には上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞と呼ばれる空間があり、鼻腔と狭い穴(自然口)を通じてつながっています(図-2)。この自然口の周囲に炎症が起こるとその奥にある副鼻腔に膿がたまり慢性化していわゆる蓄膿症になります。

激しい急性副鼻腔炎が起こると目の周囲が腫れてきたり、頭の中に炎症が波及して髄膜炎などの起こることがあります。

治療は、①副鼻腔にたまった膿を出す、②薬物治療、③ネブライザー治療を行います。このような治療を行っても病変が軽快しない時は手術を行います。昔は歯肉の上を切って上顎の前壁を除去する方法が行われ、術後の顔面の腫れ、歯の違和感が残りました。現在は鼻孔から内視鏡を用いて患者さんの負担の小さい手術が行われます。(図-3 内視鏡手術の原理)(図-4 術前のCTと術後のCT)

【図-2】 鼻腔につながる骨の中の4つの空洞(副鼻腔)。
どの空洞も狭い通路で鼻腔とつながっている。
【図-3】 副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)に対する内視鏡手術の原理。
副鼻腔と鼻腔の通路を広げて副鼻腔の炎症をおさめます。
【図-4】 術前のCTと術後のCT

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