病院長挨拶

令和4年4月/朝日野総合病院 病院長野村 一俊

約2か月ぶりにまん延防止等重点措置が解除され、令和4年の新年度が始まりました。

昨年度、当院ではコロナ院内クラスターが2回発生し、大変ご心配とご迷惑をおかけしました。令和3年9月に発生したクラスターでは、幸い陽性患者様の接触病室だけで封じ込めが出来、転院された感染患者様も殆どが無症状、軽症で当院へ戻ってこられ、10月中旬より、一部制限していた診療を解除することが出来ました。この院内クラスターでは、複数回のPCR検査で陽性が判明した無症状例もあったことなどから、院内感染の水際対策の難しさを痛感させられました。そして、院内感染発生時の即時対応体制が極めて重要であることが分かり、その体制を整えてきたつもりでした。

令和4年2月、入院患者様と職員の陽性者を確認後、PCRスクリーニング検査で、あっという間に多数の陽性者の存在が判明致しました。今回はオミクロン株の強い感染力と感染経路が不明なことが多かったこともありますが、前回のクラスター時の対応と違うのは、陽性患者様の転院隔離治療が出来ず、当院で隔離治療を行わざるを得なかったことです。病室毎の隔離には限界があり感染拡大へと繋がりました。そこでコロナ感染病棟を作り、動線を分離・隔離し、コロナの治療、原疾患の治療を固定スタッフで行い、幸い3月中旬には収束へと向かいました。

今回の第6波では多くの医療機関・福祉施設でクラスターが発生しています。現在、全国的にコロナ陽性者数はピークを過ぎ、社会はwithコロナへと向かいつつありますが、医療機関でのコロナとの戦いは続きます。今回の教訓を踏まえ、今後も入院患者様の陽性者発生時の即応体制を整えて行かねばなりません。

熊本は「医療連携の全国モデル」となっており、この体制は新型コロナウイルス感染症でも効果を発揮しています。今後も引き続き、この医療連携の輪の中でポストコロナ患者様の受け入れの役割を果して参ります。

働き方改革が、医師に対して2024年より適用されます。地域医療は大学病院からの医療協力で支えられています。医師の時間外労働時間制限により、地域医療に多大な変化と不安心理を生じさせることが予想されます。これまで以上に地域の医療機関、介護福祉施設との連携に努め、地域の医療資源を十分に活用することが求められています。従って、我々は熊本市北区医療福祉介護ネットワーク研究会(熊北ケアネット)などの活動を活性化し、さらなる地域の横の連携に努めて参りたいと思います。

当院は、高齢社会の複雑化した医療ニーズに幅広く応えるべく急性期、回復期、維持期、緩和ケアの病棟を設置し、基幹病院、地域の医療機関、介護福祉施設と協力しながら救急から在宅に至る迄、幅広い医療を提供出来るように努めています。

また、昨年5月には新しく救急・手術棟を完成させ、救急及び各手術対応に当たっております。さらに大規模災害時などに備え、ヘリポートも設置しており、これからも基幹病院、地域の医療機関、介護福祉施設等各施設と連携し、当院が地域で果たすべき役割を追求し乍ら、医療の質の向上に努めて参ります。

今年度も引き続き、ご指導、ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。

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